男そうだね

介護が必要な高齢者とその家族にとって長距離の移動は課題の一つ。
今後,こういった介護付添いサービスがどんどん増えてくると思うね。

 高齢化や核家族化で、離れて暮らす親の介護が必要になり、都市部に住む子供が近くへ呼び寄せるケースは多い。病院勤務時に、病気や障害で外出を断念する患者を見てきた大橋さんは「看護師が付き添えば希望がかなえられる」と、2014年に同NPOを作った。移動中に点滴や人工呼吸器など医療機器の管理が必要な場合もあり、「今後も需要は増える」とみる。

やっぱり,みんな移動に困っているんですね。

今の時代,親と離れて暮らす家族がほとんどだと思います。

早い段階で親を近くに呼び寄せていれば良いのですが,子供は働き盛りで忙しい,親は子の面倒になりたくない,そんなこんなで実際に介護が必要になってから,親の介護をどうすればいいのか考える家庭が多いのではないでしょうか。



我家も過去に義父の転院で同じことが起こりました。

当時,義父は68歳の一人暮らしで,我家からは飛行機で2時間,車で9時間ぐらいの離れたところに住んでおりました。

そんなある日,義父が道端で倒れて救急車で運ばれたのですが,それをきっかけに認知症発症で要介護状態に。

その後,入院していたんですけど,何かある度に飛行機で駆けつけていたらちょっとお金ももたないので近くの病院に転院することに。



ここで問題。どうやってこちらに連れてくるか。

義父の状態は内科的には色々悪いけど,まあ移動には問題無し。

ですが,認知症のほうが問題で,暴言・暴力がひどい状態。

素人の夫だけでは移動は無理ということで,何かサービスを探すことに。



最初に病院から紹介されたのが民間救急車。初めて知りましが,救急車にも民間のものがあるみたいで,救急を要しない移動に使えるんだとか。この民間救急車は健康保険外なので,医療行為は出来ないのですが,利用の自由度は高いため,転院や施設への送迎などに利用されるみたいです。このサービス,我家のニーズにぴったりでしたが,問題はお値段。とにかく高い。片道9時間の旅で乗り捨てになるのですが,帰りの交通費とスタッフの料金もいただくということで,約50万円程度。とりあえず却下です。



次にタクシー会社がする介護向けタクシー。こちらも遠方なので往復料金いただきますということで,こちらも約50万円程度で却下。



そんな悩んでいるところに,病院から介護事業所の介護付き添いサービスを紹介されました。こちらは今回のケースで言うと,転院なので介護保険は利用できないがお値段が安いとのこと。

その事業所から提案されたのは2パターン。飛行機か介護タクシー(ストレッチャーでの移動可)での移動でしたが,その介護士が義父の状況を見て,「大声を出し暴れる義父を飛行機に乗せるのはかなりギャンブル。搭乗拒否された場合はふりだしに戻ってしまう」とのことで,深夜,義父を寝かせた状態での介護タクシー移動を選択。

こちらは,介護タクシーと言えどタクシーなのでお客が乗った距離しか交通費はかかりませんとのこと(タクシー料金は法律で決まっているのだとか。タクシー会社からは往復分要求されたのですが・・・私もタクシー会社なら往復分要求すると思いますけど)。介護スタッフの料金も約3000円/時間で,介護タクシーのドライバーも介護士ですがこの人はタクシー料金に入っており,もう一人の付き添いのみかかるとのこと。しかも,こちらもお客が利用した時間のみ料金が発生するとのことで,帰る時間にかかる費用はかからないのです。ということで,介護タクシーの9時間の旅,介護士2人(運転手含む),しかも深夜の移動でお値段20万円。普通に夫と義父と介護士4人で旅したのと変わらないお値段。ということで,こちらに即決し,無事長距離の転院を終えました。

ということで,今回,我家は遠方から義父を呼び寄せるのに介護士付添いの介護タクシーサービスを利用しましたが,こういったサービスが無かった場合どうなっていたでしょうか。夫だけの移動とかなると無事にたどり着かなかったかもしれません。

世の中,我家と同じように要介護の高齢者の移動に困っている人が多いと思いますが,そんな方のために,こういった様々な長距離移動サービスが増えてきております。

さらに,今では,単に親を呼び寄せるための移動だけではなく,要介護の高齢者とその家族での旅行や買い物など様々なシーンでこういった介護士付添いサービスが増えてきております。記事にも出てきました「あすも特注旅行班」では,今まで我慢してきた泊まりでの家族旅行や里帰りのお手伝いとして,介護の状態に合わせた色んなサービスが利用できるようになっております。

みなさまのお近くにも同じようなサービスがあると思いますので,一度調べてみてはいかがでしょうか。