男よし

サ高住は元気な高齢者の快適な生活を支援するよ。
有料老人ホームなどの介護施設にいきなり入るのはちょっとと言う人には気軽には入れる良い施設だね。

「子どもや家族に迷惑をかけたくないから、将来は高齢者施設に――。そう考えている人は多いです。しかし、そのほとんどの人たちが、実際にどのくらいの総額費用がかかるのかイメージできず、不安をかかえていらっしゃいます」

そう語るのは、『介護施設&老人ホームのさがし方・選び方』の著書もある、齋藤直路さん。そこで今回、齋藤さんにサービス付き高齢者向け住宅の月額使用料や、介護度ごとの月額介護サービス費用(介護保険自己負担額が1割の場合)を算出し、生涯の総支払額をシミュレーションしてもらった。

 最近,一気に数が増えた高齢者向け住宅ことサ高住。サ高住というものは,みなさんご存知かもしれませんが,基本的にマンションタイプの賃貸住宅です。普通のマンションと違うのはマンションの運営管理会社(介護事業者)が「介護サービスを用意してますよ」ということ。利用者は,その介護事業所の介護サービスを利用することもできるし,他の介護事業所の介護サービスを利用することもできるのですが,基本的には前者ですね。

 我家の義父が倒れて認知症を発症した時に,このサ高住への入居を考えたことがあって見学に行ったので少し紹介いたします。

 見学に行ったところは,4階建の50部屋程度のマンションタイプ。1階に内科,調剤薬局が併設されており,時間外は無理ですが,何かあった時はその先生が見てくれるようになっており,受診からお薬まで同じ建物で出来るので便利で安心です。エントランスは2か所あり,そこに介護スタッフの事務所があり,人の出入りを管理してくれています。1階に大きな食堂があり基本的にみんなそこで食事をされておりました。日中の生活については基本的に自由ですが,各部屋への見守りサービスがあります。お値段的には,介護サービスをどこまで利用するかですが,16万円+介護サービス費などで,だいたい20万円前後/月になるみたいです。

 結局,入居することはなかったのですが,というより出来なかったのですが,その理由についてご説明いたします。

 理由は,サ高住はある程度自立した生活を送ることが出来る高齢者が対象であるということです。なぜなら,介護スタッフが常駐では無いためです。あくまで,介護サービスが利用しやすいように建てられたただの賃貸マンションなんです。なので,普段は自由に生活しご飯やお風呂や掃除などの介護サービスを気軽に利用したい人にとってはとても良い施設だと思います。しかし,義父のように認知症で24時間体制で見守りが必要な高齢者には対応ができないのです。確かに,入居者は自由に外にお出かけしたりしており入退管理をすることはありません。また,介護スタッフは夜いないので夜の見守りに介護スタッフが来るまでその建物には誰も見守る人がいないのです。ですから,何をするかもどこに行くかも分からない認知症の義父は入居出来なかったということになりました。

 まだまだ元気で自立して生活しているけれど,離れて暮らしているのでちょっと心配。本人の自由な生活は邪魔したくないけど,気軽に介護サービスが利用したいという方にはお勧めの施設です。賃貸契約ですので,普通のマンションと同じように最初に敷金等はいりますが,有料老人ホームのようにまとまったお金は必要ありません。ご家族の方は,一度近くのサ高住に見学されてみてはいかがですか。