男困った2

認知症の高齢者は日々の生活でさえ困難
退院後の薬の服用とか体のケアは難しいよね。

 高齢で認知症を患っていると、退院して間もなく同じ病気やけがで再入院するリスクが約1・5倍に高まるとする調査結果を、医療経済研究機構や国立がん研究センターなどのチームが発表した。

 約180万人のデータを分析した国内初の研究。股関節の骨折や脳梗塞(こうそく)、肺炎などでの再入院が目立ち、入院による身体機能の低下や退院後の服薬の難しさが原因とみられる。米国老年医学会雑誌電子版に20日、論文が掲載された。

高齢になって入院するとぐっと老化が進みますよね。

これが認知症の高齢者になると再入院するリスクが1.5倍になるのだとか。

対象が65歳以上の認知症の高齢者27万人に対し認知症でない高齢者が約6倍の156万人ということで,統計上この比較が成り立っているのかどうかわかりませんが,認知症になるとなぜ再入院のリスクが高まるのでしょうか。

この記事にもありますが,退院後の生活環境が重要なんですよね。

若い人は退院後の復帰が早い

若い方でも入院中は体を動かさないこともあり,退院後は身体の機能が極端に低下しています。

それでも,若い方は幸か不幸か目の前にやらなければならないことがいっぱいあり,そのために仕事や学校にすぐに復帰しようとします。

そうすることによって,身体機能はすぐに元の状態に戻っていき入院前の生活に早く戻ることが出来ます。

認知症の高齢者は孤立する

一方,高齢者はどうでしょう。期限までにすべきことは何もありませんが高齢者は病院がお好き。いつもどこかが悪いと病院に行っては「あら,最近見なかったわね」「そうなの,ちょっと入院してて。入院食はだめねぇ」なんて常連さんとの世間話に花が咲く。これってとても重要で病院に行くことで体を動かし,人と話すことで脳も気持ちも元気な状態に戻るんですよね。

ところが,認知症の高齢者の場合,社会との繋がりを持つことは非常に困難であり,孤立してしまうことがとても多い。

良くも悪くもゆったりとした自由な時間が毎日流れるため,体は衰える一方。

そして,再入院・・・という流れに

認知症の高齢者もすべきことがあれば再入院は防げる

やはり人間にはなんでもいいからすべきことが必要なんです。

デイサービスに通って,ひたすらタオルをたたむも良し,計算ドリルをやるも良し,なんでもいいからその人が「これをしなくては!」と思えるものを一緒に見つけてあげることがとても大切だと思います。

認知症高齢者に一人で生活しなさいというのは不可能です。かと言ってただただ生きるための支援も本人の生きがいに繋がらない。

何かすべきことをみつけてあげて,それをするために明日も頑張ろうと思えるように支援する。

これが自立支援ではないでしょうか。

生活の拠点を施設から自宅に戻すことが自立支援とはとても思えません。

人と繋がりを持つというのは,施設の中でも出来ると思います。